転職エージェントの役割
転職エージェントは、求職者と人材を募集している企業のマッチングを行います。転職エージェントの主な役割は、求職者のスキルや経験、希望する条件にあった求人を見つけ出し、紹介することです。また、履歴書や職務経歴書の添削、面接のアドバイスなど、転職活動全般のサポートも行います。特に20代の女性はキャリア形成の初期段階にあるため、経験豊富なキャリアアドバイザーのアドバイスやサポートを受けることで、適切な転職先を見つける手助けとなります。
転職エージェントは、「総合型」と「特化型」の2つに分けられます。総合型はさまざまな職種や業種の求人を扱い、特化型はITエンジニア専門や医療業界など、特定の職種や業種に特化しています。管理職やエグゼクティブといったハイクラス人材向けや第二新卒など若手向けのような特化型の転職エージェントもあります。
各エージェントに特徴や強みがあるので、自身の経歴や転職したい業界に強い転職エージェントや求めているサービスが受けられる転職エージェントを複数社併用するといいでしょう。
転職エージェントは併用できる
複数の転職エージェントを利用することは可能です。転職エージェントごとに特徴が異なるため、何社か併用する求職者も多い傾向にあります。例えば、女性が働きやすい会社に転職したいのであれば、求人数の多い転職エージェントと女性向けに特化した転職エージェントを利用すると、幅広い求人の紹介を受けられ、女性ならではのライフイベントを見据えたキャリア支援を受けられるかもしれません。他のパターンだと、希望の職種が決まっている転職であれば、その職種の求人をたくさん保有している専門エージェントを併用するのもおすすめです。
併用する転職エージェントの数に上限はありませんが、同時に数が多くなるとやりとりも増え、日程調整も煩雑になるため、まずは2、3社利用するのがおすすめです。最終的に1、2社に絞るといいでしょう。
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複数の転職エージェントを併用するメリット
複数の転職エージェントを利用する場合のメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。
多くの求人に出会える
保有している求人の数や内容は、各エージェントで異なります。1社だけを利用するよりも、複数社利用する方がより多くの求人を紹介してもらえる可能性があります。
転職エージェントを活用するメリットは、転職サイトなどで公開していない「非公開求人」や特定のエージェントが保有する「独占求人」の紹介を受けられる点です。複数の転職エージェントを併用すると、各社が保有している非公開求人や独占求人を紹介してもらえるので、選択肢が広がるメリットがあります。
視点の異なるアドバイスが得られる
各転職エージェントは、得意とする業界や職種が異なる場合があります。キャリアアドバイザーのアドバイスや情報提供は、それぞれのエージェントが持つ情報源やネットワークに基づいているため、複数の転職エージェントを併用することで、異なる専門分野からのアドバイスや情報を受け取ることができます。
また、キャリアアドバイザーによって強みや特徴も異なるため、自分では気が付かなかった適性の発見ができる可能性もあります。複数社のアドバイスを比較することで、客観的な判断ができ、自分にとって最適な選択肢や方向性を見つけることができるのもメリットの1つです。
相性の良いキャリアアドバイザーに出会える
転職エージェントでは、専任のキャリアアドバイザーとともに転職活動を進めていきます。キャリアアドバイザーは、キャリアカウンセリングを実施し、求職者の適性や希望にあった求人の紹介、応募書類の添削、面接のサポートなどを行います。キャリアアドバイザーとやり取りをしながら、転職活動を進めていくので、キャリアアドバイザーとの相性は重要です。
転職エージェントによってもサポートの手厚さや連絡の頻度が異なります。キャリアアドバイザーの得意な領域や性格は人それぞれなので、複数の転職エージェントを併用することで、自分に合ったキャリアアドバイザーはどんな人なのか、比較して判断ができます。
複数の転職エージェントを併用するデメリット
転職エージェントを併用するメリットがある一方で、デメリットもあります。複数社の転職エージェントを利用するメリット、デメリットを押さえて、併用するか検討してみましょう。
スケジュール管理が大変
同時に複数社の転職エージェントを併用すると、1社を利用する時よりもやり取りの時間や手間が増えます。キャリアアドバイザーとの面談の回数が増えて、自身の経歴をその都度話さないといけないのも手間でしょう。複数の転職エージェントを利用すると、提案される求人も増えるので、全てに目を通せなくなったり、面接や選考のスケジュール調整が難しくなったり、スケジュール管理が大変になります。1社しか転職エージェントを利用していない場合は、選考や面接の日程が重ならないように調整してくれます。
また、中途採用では、内定から内定承諾までの期間が決められているケースも多く、応募企業の内定時期が同じくらいになるように選考を進めるのがベストです。1社のみを利用すると、同じ時期に最終面接を受けるなど、キャリアアドバイザーが選考のペースを整えてくれます。しかし、複数社の転職エージェントを利用すると、こうしたスケジュールの調整は自身で行わなければなりません。
同じ求人求人に応募してしまう可能性がある
複数の転職エージェントから、同じ求人案件を紹介されるケースがあるため、気づかずに同じ求人に応募してしまうリスクがあります。重複応募した場合、企業からネガティブな印象を抱かれてしまい、選考に悪影響を及ぼす恐れがあります。
多くの求人を紹介されるメリットはありますが、重複応募にならないように、どのエージェントからどの企業に応募したのかを管理しなくてはいけません。
情報が増える分判断に迷う
多くの求人を紹介されたり、視点の異なるアドバイスが得られたりといったメリットがある一方で、情報量が多く内容も異なるため、判断に迷うというデメリットもあります。
どの企業に応募するのか、入社をするのかを決めるのは、自分自身です。複数のキャリアアドバイザーから多くのアドバイスを受けたときに、判断ができるように転職の軸を明確にしておきましょう。
複数の転職エージェントを併用するときの注意点
複数の転職エージェントを利用するメリットやデメリットの理解が深まったところで、併用するときの注意点も押さえておきましょう。
併用していることを転職エージェントに伝える
転職エージェントを併用していることは、担当のキャリアアドバイザーに伝えておきましょう。他社も利用していることは心証を悪くするのではと考え、堂々と言いにくいかもしれませんが、併用している方が多いことを転職エージェント側は十分理解しています。伝えたからと言ってデメリットがあるわけではありません。
むしろ転職エージェントを併用しているのであれば、伝えた方が転職活動がスムーズになることが多いです。例えば、「他のエージェントでは、A社とB社の求人を紹介されて応募した」「現在別のエージェント経由で一次面接に進んだ企業がある」など伝えることで、同じ求人を紹介されたり、選考の日程が重なったりなどのトラブルを防ぐことができます。
最終的には1、2社に絞る
最初に登録するときは複数社利用していても、選考が進んだり転職活動が本格化してきたら、1、2社に絞るようにしましょう。同時に利用する転職エージェントを絞ることで、スケジュール管理の煩雑さや同じ求人に応募するリスクなどのデメリットを避けることができます。
利用する転職エージェントを選ぶ基準は、相性の良いキャリアアドバイザーがいるところや、希望する求人を紹介してもらえるところなど、さまざまです。20代女性はライフイベントも見据えたキャリア形成が重要になるので、女性の転職支援実績が多い転職エージェントや、女性が働きやすい職場を紹介してくれる転職エージェントを選ぶことをおすすめします。
キャリアアドバイザーと定期的に連絡をする
転職エージェントを併用する場合は、それぞれのキャリアアドバイザーに転職活動の進捗を連絡するように意識しましょう。転職エージェントは、求職者の情報と企業の応募条件に合った求人をマッチングさせて、求職者に求人を案内する仕組みです。そのためキャリアアドバイザーからの連絡に返信をしないでいると、転職の意思がないと判断されて、求人の紹介を受けられなくなる可能性があるので注意してください。
複数の転職エージェントを利用していると、選考のスケジュールも異なると思います。面接に進んでいる企業がどのくらいあるのか、選考結果はいつくらいに分かるのか、などを共有しておくといいでしょう。
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転職エージェントを最大限活用する方法
最後に、複数の転職エージェントを上手く活用するためのポイントを紹介します。どの転職エージェントを利用したとしても、受け身な姿勢では転職エージェントを最大限活用できないかもしれません。複数の転職エージェントを使いこなして、納得のいく転職をしましょう。
本音で話す
キャリアアドバイザーから的確なアドバイスや求人の紹介を受けるためには、本音で話すことが重要です。ネガティブな転職理由もキャリアアドバイザーには伝えてOK。現状の不満や悩みを素直に伝えることで、キャリアアドバイザーも一緒に今後のキャリアや転職で叶えたいことの整理ができます。本音を伝えないまま転職エージェントを利用すると、本来の希望とは異なる求人の紹介やアドバイスを受ける可能性があります。
また、虚偽の経歴を伝えるのは絶対にやめましょう。転職後に経歴詐称が発覚すると、内定の取り消しや解雇の可能性もあります。転職エージェントからも信用できない人と思われてしまい、利用ができなくなる場合もあります。転職エージェントにはネガティブな内容も含めて、正しい情報を伝えるようにしましょう。
応募書類の添削や面接対策を受ける
転職エージェントを利用するなら必ず受けたいサービスが、応募書類の添削と面接対策です。20代女性は初めて転職する方も多いと思います。何から書いていいか分からない、自己PRが上手く書けないなど、応募書類の作成の悩みは転職エージェントに相談しましょう。書類通過率を上げる職務経歴書の書き方のノウハウがあるのは、転職エージェントだけです。キャリアカウンセリングで整理した経歴や強みを生かしたアドバイスを受けられるでしょう。
面接対策に力を入れている転職エージェントもあります。面接を通過する秘訣は、事前準備にあります。転職エージェントでは、その企業が候補者によく聞く質問を面接前に教えてくれたり、面接対策を行っているところもあります。面接に不安や苦手意識がある場合は、キャリアアドバイザーに面接対策をお願いしましょう。また面接後に面接のフィードバックをもらうと、次の面接に活かすこともできるのでおすすめです。
自分に合った転職エージェントを選ぶ
転職エージェントを最大限活用するためには、自分に合った転職エージェントを選ぶことが大事です。転職エージェントに求めるものを考えておくと選びやすくなります。例えば、初めての転職ならば、書類の添削や面接準備のサポートなどの転職サポートに力を入れている転職エージェントと求人の多い転職エージェントを選ぶといいでしょう。転職活動のサポートや悩みの解決と幅広い求人の提案のどちらも期待できる可能性があるからです。
転職エージェントを選ぶ基準としては、求人数や対応エリア、支援実績、サポート内容など、各エージェントのサイトに記載してある情報を元にするといいでしょう。何社か使って絞る際は、実際にキャリアアドバイザーとやり取りをして自分に合っているかなどで決めるのもいいですね。上手く併用すれば、各サービスの強みを活かして転職活動ができます。複数の転職エージェントを併用する際は、強みや特徴が異なるので、調べてから登録してみましょう。
20代女性の方は、女性支援に特化した転職エージェントを選ぶのもおすすめです。type女性の転職エージェントはサービス開始から25年以上、年間10,000名以上(2022年度実績)の女性の転職を支援しています。type女性の転職エージェントでしか見つけられない求人や豊富な転職ノウハウがあります。応募書類の添削や面接対策などの転職活動のサポートにも力をいれています。女性ならではのライフイベントに寄り添ったキャリアのご提案も可能です。もちろん転職エージェントを併用しても大丈夫ですので、ぜひご相談ください。
関連記事:type女性の転職エージェントの特徴
関連記事:転職エージェントの選び方~自分に合った転職エージェントを選ぶコツ
まとめ
転職エージェントは同時に複数社の併用が可能です。複数の転職エージェントを同時に利用するときは、メリット・デメリットを理解し、注意するポイントを押さえておくといいでしょう。登録する前に、各エージェントの強みや特徴を調べておくことをおすすめします。
自分に合った転職エージェントを利用し、転職活動をより効率的に進めていきましょう。