女性が働きやすい職場の特徴や環境は?取り組み例や制度を紹介
更新日:2024.08.28
この記事のまとめ
2016年に『女性活躍推進法』が施行されたことで、女性が能力を十分に発揮して働き続けられる職場づくりが、各企業で進められています。
それでも結婚や出産、子育てなど、女性ならではのライフイベントを考えたとき、安心して仕事を続けられるか不安に感じる女性は多いかもしれません。
ここでは、女性が職場で感じたことのある悩みや、女性が働きやすい職場の制度と環境の特徴、また女性が働きやすい職場を探すポイントなどを紹介します。女性が働きやすい職場環境が整っている会社に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
女性が職場で感じたことのある悩み
女性は職場でどのような悩みを感じているのでしょうか。『女の転職type』が実施したアンケートから見えてくる、職場における女性の悩みを紹介します。
職場に女性管理職がいない
アンケートによると、 「職場に尊敬する管理職の女性がいない」と答えた人は69% でした。回答者で管理職経験があると答えた女性は25.3%で、職場にロールモデルとなる女性管理職はまだ少ないのが現状のようです。
また、 半数以上の人が「職場に尊敬できる女性管理職の有無」が、「管理職につきたい」という気持ちに影響を与える と答えています。
職場でのハラスメント
職場でのハラスメントも、女性の悩みのひとつといえるでしょう。
ハラスメントは、社会的地位の高い人による、権力などを使用したいじめ『パワハラ(パワーハラスメント)』や、性的な言動や行動で嫌がらせを行う『セクハラ』(セクシャルハラスメント)といった代表的なものだけでなく、『マタニティハラスメント』や『アルコールハラスメント』といったものもあります。
アンケートの回答で「職場で感じたことのあるハラスメント」の上位として上がったのがは『パワハラ』(パワーハラスメント)が58.1%、次いで女性が被害を受けやすい『セクハラ』(セクシャルハラスメント)が36.6%でした。
ハラスメントを受けた多くの人は第三者に相談していますが、実際に解決したのはわずかだと言われています。職場のハラスメントを解決するには「上司の理解力や対応力」が重要といえるでしょう。
出典:女の転職type「第49回 ハラスメント、感じてる?」
生理休暇を利用できない
仕事をする上で、生理やPMSも女性にとっては大きな悩みという結果が。 82.2%の人が、生理やPMSが原因で仕事に影響が出た と回答しています。生理休暇を利用していない理由で最も多かったのは、「就業規則に生理休暇がない」が45.2%、「使っている人が少ない」が2位で29.8%でした。
たとえ制度があっても、利用しやすい職場環境が整っていないと感じている女性は、まだまだ多いようです。
出典:女の転職type「第32回 生理休暇とったことある?」
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女性が働きやすい職場の制度・取り組み
制度・取り組み①産休、育休、生理休暇が取りやすい
女性が安心して働ける職場のおもな制度に、休暇・働き方・福利厚生の3つがあげられます。これらの制度が整った職場を選択すれば、結婚や出産、子育て、介護などのライフイベントにも柔軟に対応できるため、無理なく働き続けることが可能です。
産前産後の休業や育児休業、生理休暇などが利用しやすい職場は、女性が働きやすい企業といえるでしょう。 実際に制度を利用する社員が多い職場は、休暇を取ることに負い目を感じることが少なく、子育てが落ち着いた段階での仕事復帰もしやすい傾向にあります。 また、近年では、女性のライフステージに合わせた柔軟性のある制度整備に力を入れる企業や、妊活休暇・出産祝い金など、独自の制度を設ける企業も増えています。
制度・取り組み②リモートワークやフレックスタイム制が導入されている
リモートワークやフレックスタイム制を導入している企業なら、働く場所や時間に縛られない、柔軟な働き方が可能です。とくに子育て世代の場合、保育園の送り迎えや呼び出しなどで時間が縛られることもあるかもしれません。
働く場所や時間に融通の利く制度があれば、保育園の送り迎えや、子どもの行事などに合わせて、柔軟に働き方を調節することが可能です。また、介護をしている場合も柔軟な働き方ができれば、ヘルパーさんや家族との連携も取りやすいでしょう。
制度・取り組み③福利厚生が充実している
女性が安心して長く働くには、福利厚生も重要な要素のひとつです。福利厚生には、家賃の一部を企業が負担する家賃補助などの『住宅手当』』のほか、健康管理に役立つ『人間ドック』の補助などがあります。また、 社内託児所の設置や、保育園・ベビーシッターの費用補助など、『育児』関連の福利厚生が充実している企業もあります。
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女性が働きやすい職場の環境
女性が働きやすい職場環境には、いくつかの特徴があります。ここからは、社内制度や体制、取り組み事例など働きやすい職場環境の特徴について解説します。
社内に育児をしている社員がいる
男女を問わず、育児をしている社員の比率が多い企業は、女性が働きやすい職場環境と言えるでしょう。企業側の理解やサポートがあれば、子どもの熱や幼稚園からの呼び出しなど、突発的な事態にも柔軟に対応してさせてもらいやすくなります。
また、育児経験のある同僚が多ければ、学校行事などで早退や休暇を取る際、共感や仕事のサポートをしてもらいやすい傾向にあります。
働きやすい職場環境①取締役や管理職に女性がいる
取締役や管理職に女性がいると、生理やPMSなど女性特有の悩みを相談しやすいという利点があります。また、 仕事と子育てを両立する女性管理職が職場にいると、キャリアプランを具体的に描きやすく、「自分も将来、管理職を目指せる」というモチベーションも向上しやすいでしょう。
働きやすい職場環境③働きやすい職場環境②評価・表彰制度や成長支援の制度がある
社員をモチベートすることは、長く働いてもらうために、企業にとっても重要な要素です。表彰制度を整えて社員のやる気を引き出したり、長年蓄積した知識や、お客さまへの提供価値が高い社員を評価する会社は多いですね。
たとえば営業職の多い会社では成績優秀者を海外旅行に招待したり、盛大なイベントで表彰するといった取り組みをする会社が増えています。中には時短勤務の女性社員が圧倒的な営業成績をたたきだし全社表彰されたという例もあり、時短であっても実績でフラットに評価してくれることでモチベーションアップしたという例もありました。
また、資格取得を応援してくれる会社もあります。勉強に必要な教材費や受験費用を負担してくれたり、受験のための休暇をくれるなどして資格取得をサポート。そして合格すると、給与に『資格手当』が加算されるなどモチベーションアップに繋がる恩恵を受けられる企業もあります。
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女性が働きやすい職場を探すポイント
女性が働きやすい職場を見つけるには、いくつかのポイントがあります。事前に確認して転職活動をスムーズに進めましょう。
女性に特化した転職サイトや求人サイトを利用する
女性に特化した転職サイトや求人サイトを利用すると、産休・育休の実績や女性管理職の在籍などの項目から検索が可能です。男性も利用する総合転職サイトの場合、女性を積極的に採用する企業の検索に手間や時間がかかるケースも。
その点、 女性特化型のサイトなら、女性が働きやすい企業を効率よく見つけられるため、転職活動もスムーズに進みやすいのがメリットです。
会社のホームページを確認する
求人サイトで気になる企業を見つけたら、サイトに記載された情報だけではなく、会社のホームページも確認してみましょう。女性の管理職が在籍しているか、また、女性が働きやすい環境づくりのための、取り組み事例や制度があるかなど、求人サイトだけではわからない情報を得られます。
とくに女性採用に力を入れている会社は、特設ページを設けて仕事と家庭の両立支援の事例や、実際に働いている女性社員の声などを掲載していることもあります。
【えるぼし認定・くるみん認定取得の企業】
企業のホームページを確認する際、『えるぼし認定』『くるみん認定』のマークが付いているか確認してみましょう。
えるぼし認定・くるみん認定とは、女性活躍に取り組む企業を認定するマークの総称です。
女性の活躍を推進している企業が都道府県労働局に申請し、高い認定基準をクリアした場合のみ、厚生労働大臣の認定を受けられます。認定を取得するには企業側の積極的な努力が必要なため、女性が働きやすい企業を探す際のよい判断材料になるでしょう。
【えるぼし認定とくるみん認定の概要】
種類 | えるぼし | くるみん |
概要 | 女性の活躍推進に取り組み状況が優良な企業に厚生労働大臣が認定 | 女性の子育てと仕事の両立を支援サポートする企業に厚生労働大臣が認定 |
根拠となる法律 | 女性活躍推進法 | 次世代育成支援対策推進法 |
認定基準 | 『採用』『継続就業』『労働時間』『女性管理職比率』 『多様なキャリアコース(非正社員から正社員への転換など)』の5つ |
『女性社員の75%が育児休業取得』『在宅勤務・短時間正社員などの制度・措置の有無』など |
くるみん認定企業の認定基準や取得企業例については、こちらの記事でも紹介しています。合わせてお読みください。
転職エージェントを利用する
転職エージェントは転職サイトや求人サイトと異なり、履歴書の書き方や面接対策、入社予定日の調整や給与交渉などを代行してくれるのが特徴です。直接企業側に伝えにくいことや確認しにくいことも、エージェントを通じてやり取りできるので、転職に不安を感じている人にとっては心強いですね。
また、希望する業界の動向や企業の社風、人員構成、女性が働きやすい職場環境が整っているかなど、表向きにはわからない情報を、入社前に把握できるので、女性が働きやすい職場環境が整った会社に出会いやすいというのも大きなメリットです。
転職エージェントでは、インターネットや求人誌などで公募されていない求人の取り扱いも。『type女性の転職エージェント』では豊富な求人の中から、女性が働きやすい理想の職場を見つけるためのサポートを専任アドバイザーが担当します。
関連記事:女性向け転職エージェントを使うメリットとは? 活用方法と注意点も解説
関連記事:転職エージェントの賢い使い方!選び方の基準や利用の流れも解説
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女性が働きやすい職場に関するよくある質問
女性が働きやすい職場(会社)が行っている取り組みの例はありますか?
平成27年度に厚生労働省が発表した、女性が働きやすい職場が行っている取り組み例は以下の通りです。
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- 託児所の設置
- フレックスタイム制の導入
- リモートワークの導入
- 育児休暇の取得促進
- 柔軟な短時間勤務制度(時短勤務)の導入
- 女性を対象とした座談会や勉強会の実施
- 妊娠・出産を控える社員を部下に持つ、マネジメント層へのサポートブックの配布
- お迎えに間に合わないフルタイム勤務社員への保育料補助
- 子の看護休暇制度の導入
さまざまな会社で、女性が働きやすい職場環境を整える取り組みを行っています。企業ホームページで制度や事例を紹介しているところもあるので、気になる方は調べてみましょう。
女性が働きやすい職場を探してみよう!
転職を考える際は、結婚や出産、育児など、女性のライフステージに柔軟に対応できる企業かどうかをチェックしましょう。また、社内に女性の管理職や、育児をしている社員の割合が多い職場は、女性が生き生きと仕事のできる環境が整っているともいえます。
自分に合った環境を見つける自信がない、今の職場に不安を感じている場合は、自分以外の第三者に相談することも大切です。また、転職エージェントを利用するのもひとつの方法です。職場の環境や女性特有の悩みなど、知り合いに相談したり企業に直接質問したりしにくいことでも、キャリアアドバイザーに相談できます。
type女性の転職エージェントでは、 女性向け個別転職相談会・セミナーを実施しています。女性の転職支援の経験が豊富なキャリアアドバイザーに、転職の悩みやキャリアをご相談ください。転職のスペシャリストであるキャリアアドバイザーが無料で1対1の相談を承ります。