経理の仕事とは? やりがいや資格、未経験からのキャリアパスなど解説
更新日:2024.02.05
この記事のまとめ
経理とは、「会社のお金の流れを管理する」仕事です。同じように会社のお金に関わる部門に「財務」や「会計」がありますが、これらは「これから動くお金」を管理するのに対し、経理は「すでに動いたお金」を扱うのが特徴です。
本記事では、経理の仕事内容ややりがい、求められる経験や資格、未経験から転職を目指す際のポイントまで、詳しく解説します。
経理の主な仕事内容
会社経営では、利益や資産を生み出すために多くのお金が動きます。その流れを把握し、必要な手続きを取って、 企業活動が滞りなく回るようにお金の面から経営を支えるのが経理の役目です。
具体的には、主に日次・月次・年次と3つの期間別で実務が発生します。日々の業務としては、現金の出納(すいとう)状況の確認や伝票整理、経費精算、備品の購入などがあります。
月単位の業務としては、給与計算や勤怠管理、売掛金の回収、買掛金の支払いなどが、年単位では決算書や貸借対照表の作成、源泉徴収税や保険の管理・支払いなどがあります。加えて、年次決算を終えた後の税務申告や有価証券報告書の作成、会計監査対応なども、経理が担う重要な仕事です。
なお会社の規模によって、経理が担当する業務範囲は異なります。
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経理の仕事のやりがい・厳しさ
やりがい①経営に直結した仕事に携われる
経理はいわば会社の財布を握っている立場であり、 お金の流れやコストを管理することで会社の成長に貢献できるポジションです。 会社のお金がどのように使われているかを可視化し、無駄な費用や非効率なコストが発生していないかを確認しながら、決算書などの形でお金の情報を会社に提供します。これらは経営者がリソースの適正な配分や成長に向けた資金調達を行う際の判断材料に使われる重要な情報です。そのため、経営に直結した責任ある仕事に携わっているという実感とやりがいが得られます。
やりがい②区切りの時期に達成感を味わえる
すでに説明したように、経理の仕事は1日単位・月単位・年単位と時間的な区切りがあります。それぞれの期末や書類の納期に間に合うように業務を進め、ミスなく仕事をやり終えた時は大きな達成感を味わえます。
やりがい③高い専門性が身につく
経理の業務を通して、 数字を読む力や簿記の知識、決算書や貸借対照表などの書類作成スキルが身につきます。 また正確性を求められる仕事のため、情報処理や事務処理能力も磨かれます。
高い専門性を身につけ、経理のプロフェッショナルとして市場価値を高められるのも経理の魅力です。
厳しさ①正確さ、緻密さが求められる
お金を扱う職種である以上、ミスは許されません。扱う金額が大きければ、単純な入力ミスが大きな損害を引き起こすこともあります。
会社にとってお金は信用に関わる問題であり、決算書の数字に少しでも間違いがあったり、不正と見なされる処理が行われたりした場合は、会社の財政面に影響するだけでなく、世間からの信頼も損なうことになります。
経理は日々の業務の一つ一つに高い集中力で臨まなければならない厳しさがあります。
厳しさ②繁忙期の波がある
経理業務は、月間、年間の中で時期によって忙しさの度合いが変わります。月末や決算期などの繁忙期には業務量が増えて残業が発生することもあります。締め切りが厳格に決められている中で多くの仕事をこなすことになるため、慣れないうちは厳しさを感じることもあるでしょう。
厳しさ③金融や法律などの高度な専門知識を学び続ける努力が必要
経理職は専門性の高い職種です。未経験から経理に転向した後には、日々の業務を通じて必要な知識やスキルを学び取り、自分を高めていく努力が求められます。
決算のルールや関連する制度・法律は頻繁に変更や改正が行われるため、常に最新の情報をキャッチアップことも必要です。学び続けることが苦手な人は、負担を感じることもあるかもしれません。
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経理業務に求められる経験・スキル・資格
経理職の中途採用は決算処理を担当するポジションの募集が多いため、日商簿記2級を保有していると有利になります。第二新卒や未経験者可の募集であれば、日商簿記3級でもポテンシャルを評価される場合がありますが、独学で2級を取得しておいた方がライバルに差をつけることができるでしょう。
また、経理の経験はあるが期間が短かったり経験が浅かったりする場合、月次決算やそれに伴う締めの業務経験があると、選考の通過率が高まります。
財務や管理会計の経験者が経理職での採用を目指す場合は、資金調達や財務管理の業務経験、公認会計士の資格などがあると、企業にとって魅力的な人材に映ります。
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経理のキャリアパス
最初は伝票処理や仕訳などの基本的な業務を担当し、経験を積みながら月次決算、四半期決算、年次決算と、次第に広い範囲の決算業務に携わるようになります。上場企業であれば、決算書類や開示書類の作成業務を経験すると、さらにキャリアの幅が広がります。
経理を経験したのち、会社の資金計画や投資戦略を策定するための財務・会計の経験を積み、決算だけでなく会社のお金に関する領域全般をマネジメントできるようになれば、部門責任者やCFO(最高財務責任者)への道も開けます。
そこまでは目指さない場合も、経理はスタートアップから大手企業まであらゆる規模の会社で必要とされる仕事であり、ニーズの高い職種です。専門性を身につけた人なら転職市場でも高く評価されるので、より良い条件の職場へ転職してキャリアアップを図ることも可能です。
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未経験から経理職になるには
未経験者が選考を受ける場合、「なぜ経理職に就きたいか」という志望動機に加え、 「そのための勉強をしているか」「会社の決算書類を読んできたか」といった、自己学習の有無を問われます。 例えば、上場企業は経営状況が開示されているので、「自社の決算書を読み込んでいるか」を面接で確認されることもあります。
日々の業務はパソコンでの作業が中心となるため、WordやExcelなどの基本的なスキルを磨いておくことも必要です。 正確さを求められる仕事なので、職務経歴書などの応募書類で誤字脱字や記載ミスがあれば適正を疑われてしまうことになります。 ミスがないか細かく確認してから提出するようにしましょう。
経理関連業務を問わず、前職の仕事や経験を伝える際も、会社から期待されるスピードや納期に応えつつ、正しく丁寧な業務を行なってきたことをアピールするといいでしょう。
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まとめ
経理の仕事にはお金を取り扱う責任と、それに伴う緊張感があります。よって仕事に妥協せず、最後まできちんとやり切ることが重要です。スキルも大切ですが、選考では会社のお金の流れを任せるのにふさわしい人物かどうかも見られます。面接ではあなたの人間性が伝わるように、話し方や立ち居振る舞いにも気を配りましょう。
近年は経理の正社員不足に悩む会社が多く、経理の求人数は増加傾向にあります。 その分、未経験者でも日商簿記や公認会計士などの資格があれば応募できる求人や、中には資格と経験どちらも問わない求人もあります。狭き門ではありますが、意欲があれば未経験者でも転職を目指せる職種と言えます。「このくらいの経験では応募できないのでは?」「この資格は武器なる?」など、ハードルが高く思われがちな経理職ですが、採用企業の募集理由は、急な欠員補充や事業拡大による増員などさまざま。つまり、どんなスキルレベルの人材が採用されるかは常に変化しているということ。経理への転職を目指すなら、まずはプロのキャリアアドバイザーに相談して、自分の転職可能性を探ってみるのもよいでしょう。
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